昨日、北海道立近代美術館で開催中の『ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り』に行って来ました(●^o^●)
私は20年以上前からアルフォンス・ミュシャが大好きで、初めて知ったのは、私が中学のピッチピッチの新入生の時でした。
中学に上がり美術部に入部した日、初めての作業が部室の片付け(笑)。その際、以前開催した展覧会のポスターの破棄を美術部の先生に命じられ渡されたポススターの一つがミュシャ展の物でした。
もう衝撃というか、何というか、一目惚れです。
余りの衝撃に、先生に欲しいとも言えず(引っ込みじあんなのは昔からです(;一_一))友人と一緒に下駄箱にあるゴミ捨て場に・・・。
部室の片付けも終わり帰宅の途へ。そこでゴミ置き場にあるポスターがやはり気になり気になりモジモジ・・・。友人の後押しもあったか定かではないのですが、諦めきれずゴミ箱からポスターを拝借しその日から自室に飾りました。
それが『スラヴィア』という作品です。
女神の様に神聖で美しい姿。そして柔らかい色合い。毎日眺めてはポーっとしてました。
そのミュシャ展が20年以上ぶりに二軒隣の近代美術館で開催されるのですから、もう開催を知ってからは指折り数えて待っておりました。
『スラヴィア』は展示されていませんでしたが、今回はミュシャの人生や人生観に触れる事ができたので幸せでした。
解説の中で、ミュシャの思想について書かれていたものがあり、感銘を受けたものをここに書きます。
ミュシャは『芸術のための芸術』ではなく、普遍的な『美』を表現すること。そして『美』は『善』であり、それは内面的な世界(精神)と目に見える外面的な世界の調和にあると考えた。
ミュシャにとって芸術家の使命とは、その『美』で大衆を啓蒙しインスピレーションを与えることによって、彼らの生活の質をより豊かにすることであった。
その理想を実現する一つの手段となったのが、鑑賞用としてのポスターとしてデザインされた装飾パネル画であった。
この時代、一点物の高価な美術品は貴族や富裕階級のものであったが、大量生産されたミュシャのパネル画は廉価で買い求めやすく、一般家庭の居間にも『美』をもたらすことができた。
とありました。現にミュシャはポスターだけでなく、クッキーのタバコのパッケージも手掛けていた程です。
ミュシャが生きた時代1860~1939年、一般家庭にまで『美』が普及されるよう活動するのにはどの様な心境があったのか気になります。
ミュシャは哲学的でもあり、ミュシャの作品ノートの中にこの様な事も書かれていました。
ミュシャによれば、『理性』は計算高く、人類が世界を支配していると信じたがっており、『愛』は寛容であるが情緒に流され易い。
一方『叡智』は、人類は地球の大いなる運命の中の小さな粒子に過ぎないことを知っている。そして『理性』と『愛』の極端さを仲介して調和をもたらし、人類を進化に導いてのが『叡智』だという。
とても、とても感銘を受けました。人生を俯瞰し哲学するにはそれなりの葛藤が常に彼を取り巻いていたのだと想います。
祖国を愛し、祖国の文化を色濃く作品に取り込んだミュシャ。そして民族の平和を祈ったミュシャ。
民族同士の争いが絶えない今の時代にもとても必要な『美』であり『善』を絵から受け取れると想います。
ミュシャ展は、セッションルームがあるマンションの二件隣にある北海道立近代美術館で6月15日まで開催されていますので、セッションを受けがてらでも良いので
是が非でも彼の作品を観てみて下さい(^_-)-☆
私も時間を作っては入り浸ろうかと想っています♪♪♪
スピリチュアルアドバイザー奈々
2014年4月17日