66年前の今日、8時15分に広島に原爆が投下されました。
今年のこの特別な日は、様々な想いを馳せる時になったと思います。
私は前々から今日からシアターキノで放映される映画『二重被爆 語り部山口彊の遺言』を観に行こうと決めていました。
今日の北海道新聞の卓上四季にも記載されていましたが、
この語り部、山口彊(つとむ)さんは、長崎生まれで、三菱重工長崎船所で製図工として入社。
仕事で5月から広島造船所に3カ月間の出張中、もう少しで長崎に帰宅できると思っていた時に爆心地から3キロの距離で被ばく。
左半身に大火傷を負いながらも妻子のいる長崎に向かう。
家族と再会した翌日の9日に二度目の被ばくをする、という余りにも過酷な経験をし、
戦後は原爆症に苦しみながらも必死に生きぬいた方です。
被ばくした時まだ5カ月だった息子さんが50代で全身をガンにおかされ亡くなった事を切っ掛けに、
自分は生かされた命、と考えご家族のサポートをうけながら語り部をはじめたそうです。
(私の理解が正しければ)彼は90歳にはいってから日本語だけで伝えているだけではダメだと
英語を覚え、海外の方に積極的に語りかける、という活動を開始。
山口さんがこの映画でも何度もおっしゃってていた言葉が日記のタイトルである
『一人は皆のために、皆は一人のために』という言葉です。
そして、人間なのだから話し合えば必ず解りあえる、戦争はいけない、核はいらない、という事も何度も伝えてくれました。
山口さんは2010年1月4日に亡くなるその時まで、平和を訴え続けた人です。
その山口さんが2007年3月16日にこうインタビューに答えていました。
『核は人間の世界にあってはいけない。
核は平和的に利用する(原発)と言っても技術的にも論理的にも問題があり、事故は止まらない。
核がなくならないなら、人類は滅亡に近づく。
それを伝えるために、今も生かされているという「宿命」があるとおもっている。』と
まるで今回の福島の原発事故を予見していたような言葉です。
今も生きていらっしゃっても同じ事を伝えてくれることでしょう・・・。
札幌では、シアターキノ(中央区狸小路6丁目南3条グランドビル2F)で13時55分からの一日一度の上映ですが12日まで上映されています。
ぜひ、お時間をつくって観に行かれてみて下さい。
山口さんが伝えたかったメッセージがギュッと濃縮されている映画になっていますのでね・・・。
スピリチュアルアドバイザー奈々
2011年8月6日