昨日は仕事後札幌駅近くの自治労会館で開催された
『原発労働者の代弁者として~樋口健二講演会』へ行って来ました。
樋口さんは長年報道写真家として、公害や環境問題、原発取材に取り組んできた方です。
ご自分でも言っておられましたが『売れない写真家』だったそうです、福島原発の事故があるまでは・・・。
3月11日以降は生活が一変し、取材と講演会で日本中を駆け回っている74歳。
1999年のJCO東海事業所の臨界事故を取材後に鼻血が止まらなくなり、
昨年末に白血球と赤血球がともに減少する難病「再生不良貧血」と診断を受け、病をおしてのお仕事。
それ故、熱気のこもった講演会になりました。
二時間に及ぶ講演で、色々な話がでましたが、樋口さんが訴えたかった事は下記に凝縮されているかな、と想います。
昨日いただいた資料の中にあった、樋口さんのコメントです。
『これまで闇へと葬られてきた、原発が生み出す被爆労働者の存在。国民の大多数は「原発安全
神話」を無批判に信じ込まされ、何十万人もの下請け労働者が放射能被曝に苦しんでいることなど
考えも及ばなかったろう。暗黒労働によってつぶされた彼らの実態から、暗く醜い原発社会の裏側が浮き彫りになる。
原発の最大のアキレス腱ともいうべき原発下請け労働者の放射線被曝の実態は現代社会の闇とはいえまいか。』
また別の資料では、
『僕の名前が売れる事が嬉しいんじゃない。
多くの人に写真を見てもらえることでこれまで光のあたらなかった、これまで僕が撮ってきた闇にけされた人たちの怒りや悲しみ、そして怨念を伝えることができる。
これが鎮魂なんだ』と書かれていました。
この言葉の通り、とまでは言いませんが、会場には沢山の亡くなられた下請け労働者の魂がきていました。
樋口さんが身振り手振り、感情を込めて被曝労働者の言葉を紡ぐものですから、そこに引き寄せられくる魂もあるようで・・・。
なんとも複雑な気持ちになりました。
質疑応答では、なかなかかみ合わず消化不良や討論気味になりましたが、
最後には、原発で被ばくする人を無くそう!という事で終わりました。
今日の講演会の映像は下記から観れるそうなので、ご興味のある方はどうぞ(^-^)
http://www.ustream.tv/recorded/18259334
スピリチュアルアドバイザー奈々
2011年11月3日