今日は、新札幌にあるサンピアザ劇場で上映された長編ドキュメンタリー映画『戦没画学生慰霊美術館 無言館』を観てきました。
この戦争で亡くなった画学生の遺作を集めた美術館、無言館との出逢いは、
2年ほど前に高校で同じ美術部だった友人と、札幌駅であった展覧館へ行った事が切っ掛けです。
その時の日記はコチラ→http://nana-sp.com/blog/?p=677
今回のドキュメンタリーでは恋人の絵をあえて未完のままにし出兵し、必ず帰ってきて完成させる、と誓った方の絵や、
広島で軍務中に被爆し、亡くなった方の遺作等、前回の展覧会では観れなかった絵やエピソードにも触れる事が出来、
館主の窪島誠一郎さんが、無言館を造るまでの経緯や想いにも触れる事ができました。
窪島さんは映画のインタビューで『絵は愛がなければ描けない。』とおっしゃっていました。
演劇や音楽は怒りや憎しみの感情も力にあるが、絵はその対象に『愛』をもたなければ描けない。
人や花、風景や生き物、その対象に愛を持たなければ描けないのだ、と・・・。
そして、これから生きるだろう者にもメッセージをくれました。
『愛する人をもて、愛するものを持て。愛がなければいけない』と・・・。
2年前の自分の日記を再読して、またあの時の感情が甦って来ました。
無言館の展覧は、絵だけではなく、戦地から親や兄弟に当てた手紙や、生前浸かっていた美術道具などもあり、生々しいメッセージに溢れていました。
その中で私が感じた事を前回の日記から引用しますね。
【本当に絵が好きで、まだまだこれから伸びていくどろう才能にあふれ、なのに描く事を諦めなければならなかった若者がいます。
その若者を様々な感情があっても戦地に送る事しか出来なかった家族がいます。
出兵の瞬間まで絵筆を離せなかった若者がいます。
残された作品を目にするたびに、ただただ泣くしか出来なかった家族がいます。
もう一度帰る事が出来たなら、もっと絵を描きたいと祈り、書き残した若者がいます。
絵を観ながら必ず息子は帰ってくると信じ祈った親がいます。
絵は音は無いけれど本当に無言で訴えてくる『何か』があります。】(2009年10月12日)
今回のドキュメンタリー映画を観て、私は必ず長野県上田市にあるこの美術館・無言館を訪れるだろうな、と想った今日この頃です。
戦没画家慰霊美術館 無言館の詳しい情報はコチラから→http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/kanko/museum/mugonkan.html
スピリチュアルアドバイザー奈々
2011年12月12日